カツゲキキトキト号に続け!名古屋期待の2歳馬たち

NARが未来優駿と銘打って、なんとかファンの目を向けようとしておられますが、なんだか毎年盛り上がりに欠ける感のある各地の2歳戦線。

それも当たり前といえば当たり前。地方の、とりわけ北海道や南関東以外の地方では2歳馬が100頭に満たない競馬場ばかり。代わり映えのないメンバーで2歳戦が行われるのです。

 

しかし、裏を返せばその馬の少なさが魅力。目をつけた馬が活躍する確率も高いので、応援する馬の晴れ舞台を見られる可能性は高いですし、活躍をより身近に感じて馬の成長やレースを見守ることができるのです。

 

そんな地方競馬の楽しみ方を名古屋競馬でして頂く為に、皆様に名古屋所属の2歳馬をご紹介していきたいと思います。

 


 

……が、その前に名古屋の2歳戦線には特徴がありますので、まずはそちらを。

名古屋の2歳戦線には、『2歳戦が始まった日にデビューした馬がそのまま世代のトップホースとして活躍する』という傾向があります。

 

過去10年の2歳戦開始日デビュー馬の新馬戦の成績とその後の主な成績をざっと上げると

2006年

ワイティタッチ号3着(ゴールドウィング賞1着/新春ペガサスカップ3着/ゴールドジュニア3着/スプリングカップ2着/新緑賞1着/駿蹄賞1着/東海ダービー2着)

 

2007年

イーストミー号3着(ゴールドウィング賞1着/ゴールドジュニア3着/若草賞3着)

 

2008年

キングゴールドオー号2着(ジュニアクラウン3着/ライデンリーダー記念3着)

ダイナマイトボディ号2着(ゴールドウィング賞1着/新春ペガサスカップ1着/新緑賞2着/駿蹄賞3着/東海ダービー1着)

ヘイハチプリンセス号3着(ゴールドウィング賞3着)

 

2009年

タンブリングダンス号2着(ゴールドウィング賞2着/新春ペガサスカップ3着/スプリングカップ2着/新緑賞2着)

パラダイスラビーダ号1着(兼六園ジュニアカップ2着/ゴールドウィング賞1着/新春ペガサスカップ1着)

 

2010年

モエレウェバリング号1着(ライデンリーダー記念2着/新緑賞3着/駿蹄賞2着)

ミサキティンバー号3着(ゴールドウィング賞1着/新春ペガサスカップ2着/スプリングカップ2着/駿蹄賞1着/東海ダービー2着)

 

2011年

ミヤシンボーラー号1着(園田プリンセスカップ3着)

グレンダウザー号2着(スプリングカップ3着)

マザーフェアリー号3着(新春ペガサスカップ1着)

ノゾミカイソク号6着(新春ペガサスカップ2着/スプリングカップ2着)

 

2012年

ウォータープライド号1着(ゴールドウィング賞1着/プリンセス特別3着/ライデンリーダー記念3着/新春ペガサスカップ1着/若草賞1着/東海クイーンカップ1着/のじぎく賞2着/東海ダービー1着)

ホウライジェントル号2着(兼六園ジュニアカップ1着/ゴールドジュニア2着/新緑賞3着/駿蹄賞3着/東海ダービー2着)

 

2013年

リーダーズボード号1着(ゴールドウィング賞1着/兵庫ジュニアグランプリ3着/新春ペガサスカップ1着/駿蹄賞1着)

 

2014年

メモリードルマン号1着(ラブミーチャン記念2着/若草賞3着/クイーンカップ1着)

ハナノパレード号2着(新春ペガサスカップ3着/スプリングカップ1着/若草賞2着/東海クイーンカップ2着/駿蹄賞1着)

 

■2015年

ホウライマリーン号1着(ゴールドウィング賞3着/スプリングカップ2着/新春ペガサスカップ2着)

チェンジイット号2着(新春ペガサスカップ3着/クイーンカップ2着)

となっています。

2歳戦の最初から使えるような仕上がりの早さや、そこで通用するような能力は、新馬の少ない名古屋においては大きなアドバンテージで、いわゆる「頭一つ抜けている」状態になっているのではないかと思われます。

 

それを踏まえて、まずは名古屋の生え抜き組の紹介です。

【メモリーミラクル号(牡/塚田隆男厩舎)】

父キンシャサノキセキ

母メモリービジュアル(サクラバクシンオー)

 

今年度の名古屋最初の新馬戦(6月24日)の勝ち馬。そのレースでは後続に2.2秒の大差を付ける圧倒的な逃げ切りで将来を嘱望されるも、その後は2着、2着、5着と案外なレースぶり。

初戦と2戦目以降で違うところといえば、初戦は逃げて2戦目からは番手の競馬。初戦が800m戦で2戦目からは1400m戦という点。ハナを奪えないと脆いのか、父と母の父がスプリントG1馬であるという血統的に距離の問題があるのかは、まだ手探りの段階。

しかしながら1-2-0-1は立派な成績かと思われます。

唯一馬券に絡めなかったJRA認定戦セレクトゴールドでは最初の直線で若干の不利があり位置取りを悪くした中でのもの。度外視してもいいかもしれません。

【セカンドビジョン号(牡/角田輝也厩舎)】

父トビーズコーナー

母ヒカルツヨコ(ファンタスティックライト)

 

6月24日に行われた新馬戦ではメモリーミラクル号に大差を付けられ2着も、2戦目の特別戦では逆に2馬身を付ける快勝。続くJRA認定戦セレクトゴールドでは積極的なレース運びをするも10着。しかし、このセレクトゴールドは最初の直線で前にいた5頭のほとんどが崩れ去る極端な展開だったので、見限ることはできません。

【ハーバーフライト号(牝/角田輝也厩舎)】

父スウェプトオーヴァーボード

 

母シャインスペシャル(オペラハウス)

 

7月8日に行われた2回目の新馬戦の勝ち馬。

名古屋の2歳勢では最多の4勝を挙げています。こちらもJRA認定戦のセレクトゴールド第1戦では積極的なレース運びが裏目に出たか9着に沈むも、続くセレクトゴールド第2戦では好位から抜け出して4馬身差の快勝を見せました。

【ブレードクィーン号(牝/藤ケ崎一男厩舎)】

父サウスヴィグラス

母ミスダイアン(ワカオライデン)

 

7月8日に行われた2回目の新馬戦の2着馬。

この時期の馬にしては珍しく控える形の競馬が多い馬ですが、2着、2着、3着、4着、2着と大崩れがありません。

JRA認定戦のセレクトゴールドでも4着、2着の安定感。

金沢の読売レディス杯やダートグレードのスパーキングレディカップでクビ+クビの3着に入るなど全国レベルで活躍した名古屋の女傑ミスダイアン号の仔というのも、ファンにとっては大きな魅力です。

【ミスオリオン号(牝/竹下直人厩舎)】

父ブレイクランアウト

母ギフト(シンボリクリスエス)

 

 

7月22日に行われた3回目の新馬戦の勝ち馬。

新馬戦での人気は5頭中3番人気と期待値はそれほど高いものではありませんでしたが、そこで5馬身差の圧勝。続く若駒特別では、前走で不覚をとったと思われていたメモリーミラクル号に9馬身差の圧勝をし、キャリア3戦目で初の1番人気に推されたJRA認定戦セレクトゴールドでは初めて中団に控える形になったものの、逃げ馬を3/4馬身とらえて勝利。セレクトゴールドでのレースぶりを見ていると多少のズブさがあるようですが、追って味があるように見受けられます。

現時点で名古屋2歳のエースと言っても差し支えないでしょう。

 

 

 

ここまで生え抜きを取り上げてきましたが、名古屋の若駒たちが見据える大目標は翌年の東海ダービー(SP1)。しかし、その東海ダービーでは過去10年の勝ち馬のうち、8頭が他地区デビュー馬なのです。

春を見据えるなら転入馬!?ということで、時期が早いこともあり、まだまだ有力な転入馬も少ないですが、こちらも何頭かご紹介します。

【ミトノリバー号(牝/川西毅厩舎)】

父シニスターミニスター

母エンダレ(ゴールドアリュール)

 

 

転入馬で3度の東海ダービー制覇を成し遂げている川西厩舎の新鋭。

門別時代には後のフローラルカップ優勝馬オーブスプリング号に1馬身差の2着の実績があります。

転入3戦目となったJRA認定戦セレクトゴールドでは、先行馬がことごとく失速する苦しい展開の中で逃げ粘り、堂々の2着。

続く転入4戦目は、セレクトゴールド第2戦の出走資格が無かった為、2歳キングへ回り逃げ切り勝ち。走破タイムは同日のセレクトゴールド第2戦と同タイム。トップに立つ可能性のある一頭です。

【カツゲキマドンナ号(牝/錦見勇夫厩舎)】

父カネヒキリ

母レイビスティー(キングカメハメハ)

 

門別時代は4戦1勝。転入初戦のJRA認定戦のセレクトゴールド第1戦では道中後方から見事な末脚を見せての3着と、早速存在感を見せつけました。続く転入2戦目はミトノリバー号と同じくセレクトゴールド第2戦への出走資格が無かった為、2歳キングへ。ここでは前走よりも前の位置取りでの競馬をし、好位からの2着と力を見せました。

半兄は3歳になってから覚醒した今年の東海ダービー馬カツゲキキトキト号。兄に続くような活躍はできるのでしょうか。


以上、名古屋の2歳馬の紹介でした。

上記以外にも有力な2歳馬はいますし、強力な転入馬も増えることでしょう。その時に既存勢力を知っていれば、競馬が何倍も面白くなります。

それは、どこの競馬場でも同じです。

皆様もぜひ、2歳馬ご注目ください。

文と写真・名古屋けいばファン